ケーススタディ005:図書館の貸出カードの作成をすすめる




図書館の中で、最も知られていること、かつよく利用されるサービスが、

図書館で図書館にある本を読む
図書館の本を借りる

ということだと思います。

 

何かを学びたい、知りたいという気持ちがあるのに、家に本がなかったり、親に本を買ってもらえなくても…

図書館がありますよ。

 

「映画にみる図書館」ケーススタディ005は、ケーススタディ004:図書館で図書館の本を読むに引き続き、映画『マチルダ(Matilda)』より。

 

>>映画にみる図書館 ケーススタディ一覧はこちら

 

 

映画『マチルダ』の図書館シーン2

 

>>映画『マチルダ』の図書館シーン1はこちら

 

家に本がなく、親にその必要性を理解してもらうこともできないマチルダは、毎日図書館に行き、そこで多くの時間を過ごすことになります。

 

はじめて図書館にたどり着いた日、壮大な図書館の正面を入ると、目の前に円形のカウンターがあり、初老の司書が仕事をしていました。

 

司書のミセス・フェルプスは、いつもひとりで訪れるマチルダのことを気にかけますが、余計な詮索はせず、ただ見守ります。

>>ケーススタディ007 :司書は余計な詮索はしない

 

しかし、ついに児童コーナーの本を読破してしまったマチルダが他の分野の本を読もうと一般書架に本を探しに行くときに、ずっとマチルダを見守っていた司書のミセス・フェルプスが貸出カードの作成をすすめます。

 

ミス フェルプス「自分の図書カードを作れば本を持って帰れるわ。毎日来なくても済む何冊でも借りられるのよ。You know, you can have your very own library card, and then you can take books home! And you wouldn’t have to walk here everyday. You could take as many as you like!)」

マチルダ「すばらしいわ。That would be wonderful …)」

 

>>ケーススタディ006:図書館本を借りて帰る(映画『マチルダ』より)

 

映画『マチルダ』にみる図書館 図書館の貸出カードの作成をすすめる

 

「利用カード」「貸出カード」・・・

 

図書館によって様々な呼称があると思いますが、いずれにしても、図書館の本を借りて持ち帰るためにカードを作成する必要があります。

 

たいてい、そういった制度は親に教わったり、学校で学ぶなど、自分の居住する地域の公共図書館でそれが可能であることを知ることになりますが、親に教養がなく学校にも通えないマチルダは、自分で図書館という場所を見つけ出したものの、本を読むために毎日図書館に通うしか方法を知りません。

図書館は誰でも入れるし、図書館に行けば、読みきれないほどの本があります。

それでも、いくら本が大好きでも、毎日通うのは大変ですよね。

家に居場所も本もないマチルダは苦にならないようですが、やがて児童書コーナーの本を読破してしまったマチルダに、ミセス・フェルプスは図書館の「貸出カード」のシステムを教えてあげます。

 

図書館にある資料は、OPAC(図書館の蔵書検索システム)で資料種別や帯出区分が「禁帯出」や「参考」になっているもの以外は、たいていは貸出手続きを行い、家に持ち帰って読むことができます。

そのためには、ミセス・フェルプスがマチルダに教えたように、貸出カードを作成する必要があります。

 

司書が、みずから進んで利用者にカード作成をすすめることはありません。

 

ケーススタディ00:司書は、余計なことを詮索しないでも書いたように、司書は利用者がどういった目的で来館し図書館を利用しているのかを積極的に知る権利がないからです。

 

しかし『マチルダ』のように、小さな子が一人で毎日図書館に通ってくるなど、とりわけ目立つような状況で、かつ図書館の本を借りて帰れることを知らないから、毎日図書館に通っているのだということが明らかな場合、手を差し伸べることはあるでしょう

 

図書館の「貸出カード」「利用者カード」を作成する

 

居住または所属学校や勤務先のある住所の市町村または都道府県の図書館で作成可能です。

>>図書館で本を借りるために、知っておきたいお得な制度

 

ときどき、「お金がかかるのですか?」と聞かれることがありますが、無料です。

 

図書館で「利用申込書」に現住所等を確認できるもの(免許証・健康保険証・学生証など)をそえてカウンターで申請してください。

 

ほとんどの図書館が利用カードの有効期限を設けています。(だいたいは5年です。)

 

在勤・在学している住所で申し込みする場合は、それを確認できるもの(社員証、学生証など)が必要となります。

 

>>ケーススタディ004:図書館で図書館の本を読む(映画『マチルダ』より)

>>ケーススタディ006:図書館本を借りて帰る(映画『マチルダ』より)

 

 

映画『マチルダ』の図書館シーンを観る方法

 

映画『マチルダ』のディスクはBlu-rayまででていますが、DVD、Blu-rayともに日本語字幕がありません

映画『マチルダ』が配信されている動画サービスはNetflixのみです。

映画『マチルダ』の図書館シーンをDVDでみる Matilda [DVD]
映画『マチルダ』の図書館シーンをBlu-rayでみる Matilda [Blu-ray]※日本語字幕なし
映画『マチルダ』の図書館シーンを動画でみる Netflix

 

映画『マチルダ』 あらすじ・解説・レビューのアーカイブ

 

 

図書館映画に興味のある方はこちら 「図書館映画全リスト」

 

▼1996年までの作品は、下記の著作物に一覧があります。

飯島朋子 1999.「映画のなかの図書館(Library Cinema)」日本図書刊行会.

▼1996年以降の作品は、下記のデータベースで一覧が提供されています。

市村省二(和光大学)「図書館映画データベース(Libcinema Database)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA