以前、図書館以外の職務経験が図書館業務の役に立つという記事を書きました。
「いずれ正規職員で図書館で働きたいなら、図書館にこだわらず図書館の外に出てみたほうがいい」ということを書いたものですが、これまでまったく別の分野で職務経験を積んできた人が、図書館職に転職しようと思った場合も応用できます。
今日の記事は、デンバー大学図書館情報学の卒業生がキャリアアドバイザーや採用担当でもある現役図書館員に実際にインタビューをして記事にしたものの翻訳・転載記事です。
同じ図書館でありながら、アメリカと日本では司書資格の評価や価値、その取得方法も大きく異なり、その後の職を得る方法もまた違うと思いますが、多少参考になる部分もあると思います。
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就職活動は、実に神経を使う活動です。
そして最も大変なことのひとつは、履歴書や職務経歴書をまとめることです。
「この職種に関連する経験があるか」、「この経験はこの職種と関係があるか」などを説明することに時間を割くのは簡単です。
このような質問は非常に大きな悩みの種となる可能性があります。
今日、わたしは就職活動を生き残ったキャリアアドバイザーや司書がわたしに共有してくれたアドバイスのいくつかをここで共有したいと思いました。
ここ数ヶ月間、わたしは図書館関係の様々な分野で働いている様々な専門家とのネットワークを駆使し、インタビューを行ってきました。
このネットワークは、わたしを驚くべき方法で信じられないほど啓発させてくれました。
わたしがすべてのインタビューの中で共通して感じたことのひとつは、図書館学の大学から司書職への直線的な移行は実際にはないということでした。
これにはいくつかの理由があります。
おもに、多くの司書職は、必ずしも図書館学部で教えられていないスキルを必要とします。
インタビューした図書館員のうちのひとりがそれについてうまく表現してくれました。
「図書館の職務経験は仕事探しを容易にします。
しかし、わたしが仕事探しを行ったとき、わたしは図書館経験の欠如を補いました。」
図書館への求人に応募するために多様な経験を活用し、応用するためのいくつかの提案を見てみましょう。
イベントやワークショップにすべて参加しよう
図書館学専攻で成功するための鍵のひとつ、ひいては就職活動をうまくいかせることは、とにかく参加することです。
これは誰もがある程度知っていることではありますが、忙しすぎる、あるいは詰め込みすぎてもう1つのイベントに参加することができないということもよくあります。
それはとても理解できることですが、あなたのプログラムがわたしの経験と似たようなものであれば、主催者はイベントに参加しやすくするために最善を尽くしているはずです。
たとえば、私のデンバー大学のプログラムでは、夜間にすべてのLISクラスが開催され、各クラスの間に40分の間隔があります。
これらの「クラス間」の時間は、スピーチやワークショップなどを計画するときによく使われます。
よく探せば、あなたのプログラムは、イベントに参加する時間が持てないなどと感じずに各イベントに参加することができるようになっています。
これらのイベントやワークショップに参加することへの障害は、出席したことの見返りがほとんど明白ではなく、また、即効性があるものではないということです。
このことは、わたし自身がイベントに参加するかどうかを選択するときのプロセスで気付いたことです。
研究データ管理についてのゲストスピーチイベントやPython入門に関するワークショップに参加することがわたしにとってどのように役立つかは必ずしも明確ではありません。
しかし「このイベントがわたしに役立つのか」という質問に対し、明確な「いいえ」ではない場合、自分の視野を広げるために参加する価値があります。
イベントへの参加が実際には価値がないものであったとしても、わたしの履歴書に恩恵があるかどうかを考えながら参加する課外活動を絞り込むために時間をかける価値はありました。
あなたのキャリアパスに関係ないかもしれないイベントに行くことへの秘訣は、図書館員とほかの情報専門家が、表面的には異なる経験をどのように応用させたかについて議論するの聞けるということです。
たとえば、図書館での指導を行った経験しかない図書館員を見つけるのは難しいでしょう。しかし、彼らが他のすべての仕事やインターンシップなどで得たさまざまな経験は、彼らが現在の立場に近づく方法を示しています。
ソフトスキルを身につける
ソフトスキルとは必ずしも机上の学習ではなく、経験や実際に触れて習得したスキルです。
これらのスキルには、カスタマーサービス、対人コミュニケーション、人前で話すこと、時間管理、批評を効果的に処理する能力などがあります。
これらのスキルは図書館の仕事だけでなく、どこからでも得られますが、図書館員としては非常に重要です。
あなたは、小売業、ボランティア、教育関連など、どこでもこれらのスキルの経験を積むことができます。
これらの経験をあなたの図書館の仕事に応用させるための秘訣は、それらを正しく解析する方法を理解することです。
これらの異なる経験が図書館の求人への応募にどのように当てはまるかについて考えてみましょう。
図書館のバブルの外側を考える
就職活動のなかであなたに役立つだろうスキルの多くは無数の情報から得ることができます。
あなたは小売経験がありますか?
その経験がカスタマーサービスおよび対人コミュニケーションにおけるあなたのスキルにどのように関係しているかを述べてください。
あなたが教育現場での経験を持っているならば、人前で話すことと時間管理のスキルをどのように高めたかを履歴書や職務経歴書で述べることができます。
図書館学の過程を修了し、最初の職に応募するとき、雇用主はあなたに広範な図書館経験があることを期待していないことを覚えておくことが重要です。
むしろ彼らは、応募者の様々な経験が、いかに自分たちの職場にうまく適合させることができるかに基づいて応募者を評価しています。
Vincent Jgarin「Non-library Experience and Library Job Applications」(Oct16,2018)Hack Library School
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