ほかの場所であれば問題にならないことだけど、図書館ではタブーとなる行為がいくつかあります。
代表的なもので、「普通の話し声」があります。
図書館の中ではとりわけ注意を払いたい行動は、これ以外にもいくつかあります。
みていきましょう。
図書館で不快に感じることとは?
ほかの場所だと問題にならないことだけど、図書館だと問題になることはいくつかありますが、それらは、
- 音
- スペース
- 匂い
この3点に集約できるのではと考えます。
図書館の音の問題
騒音や大きな話し声は、それを目的にしている場所を除いては、どんな処でも迷惑であり、マナー違反です。
しかし、図書館という場所では、普通の話し声でも迷惑行為になります。
では、話し声以外には、どんな音が迷惑でしょうか。
- 歩く音(ヒールなどの靴の音)
- パソコンのキーボードをタッチする音
そして、音に関しては、利用者だけではなく職員側が気をつけなければならない場面もありますね。
- 配架(本を棚に戻す作業)の音
- 多量の本を運ぶために利用するカートの移動音
- 利用者対応時の声(館内の案内や注意など)
- 職員同士の会話する声
これらは仕事なのでしょうがないことですが、それでも周囲への配慮は欠かせません。
声に関しては、理解が必要な場合もある
音はともかく、声に関しては、理解が必要な場面もあります。
公共図書館の児童サービス
公共図書館では児童サービスの一環で、絵本や紙芝居の読み聞かせがあります。
このとき、集まった子供たちみんなに聞こえるように読むことが仕事(サービス)ですから、職員はひそひそ声で読むわけにはいきません。
ただ、児童サービスを実施する図書館は大抵、中央図書館・総合図書館など大きな図書館で、児童サービスコーナーなどを設けています。
ですから、そういった図書館の基本的機能の範囲内の声さえも気に入らないという人がいれば、児童サービスがない分館に足を運ぶか、児童コーナーには近づかなければよいでしょう。
また、公共の施設である図書館は当然、赤ちゃんや子供が利用する権利もあります。
小さな子供を育てている両親が、子供を連れて図書館に行きにくいというのはとても残念なことです。
時に、突拍子もなく赤ちゃんが泣くこともあります。
子供が大きな声を出してしまうこともあるでしょう。
そのときに、両親がなんとか対処しようとしている(子供を連れて出口に向かっているなどの)様子であるのなら、多めに見てあげたいものです。
逆に、小さなお子様連れの両親は、図書館はプレイルームではなく図書館(静かに学習する場)なのだと理解して利用する必要があります。
大学図書館の図書館利用案内
大学図書館では、4月にその大学に入学してきた新入生の図書館案内(座学ではなく、図書館内を歩いて回る)を実施する大学も多いです。
この場合も、複数の学生を引き連れて案内するので、声を張らなければならない場面があります。
大学生が、大学で有意義に多くのことを学ぶために図書館は欠かせません。
かつて自分も新入生で、図書館の使い方を学んだことを思い出して、多めに見てください。
図書館のスペースの問題
図書館のスペースについても問題になることがあります。
小さな図書館では、そもそも席が足りないという問題があります。
そういった図書館の多くは自習を禁止しており、あくまでも図書館の資料を使った調査や読書のみ席の利用をお願いしています。
それでも、まだ席(スペース)が足りないということもありますね。
開館時間と同時に行くなど、工夫が必要となり、ストレスを感じるかもしれません。
また、中央図書館や総合図書館では、大きい図書館ならではの問題もあります。
例えば、コンセントが使える席、Wi-Fiが届く席などが限られており、それらが使える人の数は限られています。
これもスペースの問題と言えるでしょう。
人気のエリアや研究個室などは時間制限を設けている図書館が多いです。
なお、パソコン所有者が増え、図書館でもその利用者が増えている昨今では、スペースなどの利用を拡充することは避けられないと思います。
それは図書館が「図書館法」だけで成立しているわけではなく、社会教育の実現に寄与するために設置されている以上、それが自然であり必要なことだと思われます。
そこで発生する「タッチ音」などの問題(音)への対処や、席の確保やインターネットの接続(スペース)への柔軟な対処は、各自治体や運営に求めれられると思います。
図書館の匂いの問題
公共図書館がずっと抱えている問題として、ホームレスやそれに近い人が開館時間と同時にやってきて、閉館時間までいるということがあります。
わたしが子供の頃利用していた公共図書館(市の中央図書館)は、大きな公園の中にあり、その公園で寝泊まりしているホームレスが日中は図書館で過ごしていました。
また、この公園は死角がたくさんあり、不審者情報も多く、子供が一人で行くのは危ないとまで言われており、自由に使えるはずの図書館が、全然自由ではありませんでした。
だれでも自由に出入りができる公共図書館では、その対処法も難しい部分がありますが、その結果、匂いがひどいという問題が発生します。
最近は、あまりにひどい場合は退館を促す図書館が多いと聞きますが、実際はどうなのでしょうか。
職員の判断というよりは、他の利用者からのクレームで、やっとそうするという感じではないかと思います。
また、図書館の多くは飲食は禁止です。
飲食禁止の本来の意図は、図書館の資産である本を守るためですが、もし飲食可能であれば、匂いの問題はさらに深刻化するでしょう。
図書館は普通に機能していれば、匂いを発するようなものがないため、そういったものがあれば、問題となりやすいと言えます。
まとめ
図書館はマナーという名のルールだらけ? 図書館で気をつけたい3つの問題
- 騒音や大きな声はマナー違反だけど、声に関しては理解が必要な場合もある
- スペースについては、図書館運営側が拡充などの対処を考えるべき時が来ていると思われる
- 匂いの問題は、気がついたら職員にクレームするべき
今日あげた問題について、図書館が明確にルール化しているものは「飲食禁止」くらいしかありません。
「大きな声で話さないで」とは言っても「おしゃべり禁止」ではないのです。
マナーの問題は明確ではない分、個人の教養や品格に委ねられます。
だからこそ、人によっては勝手にルールを作り上げてクレーマーと化してしまったりします。
音や声がうるさいのもマナー違反ですが、個人の常識を過剰に相手に求める(個人の神経質を相手に押し付ける)のもマナー違反です。
誰もが気持ちよく利用するために、思いやりを持ってマナーを守り、利用して行きたいものです。
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