司書資格取得方法のひとつ 「司書講習」はこんな人におすすめ




司書資格を取得するためには、大きくわけて2つの方法がありますが、そのうちのひとつに大学の夏期休業中に開講される「司書講習」があります。

 

司書講習は、本来「資格」目的だとは思いますが、「図書館のことをより知る」ことの出来るとても充実した内容で、夏場の集中講義は本当に大変ですが、とても素晴らしい経験になりますよ。

 

「司書」資格とは?

 

▼「司書」資格についてはこちらに書いています。

「司書資格」を取得するための基本情報

 

今の所、司書資格を取得するための方法は、2つあります。

  1. 在学している大学で「司書資格取得科目」を履修し、必要な単位を取得する
  2. 司書講習で全過程を修了する

 

 

1は、在学している大学に「司書資格取得課程」(おもに文学部)があれば、そこで必要単位を取得します。

その場合、大学卒業と同時に司書資格が与えられます。

 

通信制大学などで司書課程を設けている大学もあるので、そこで必要単位を取得するという方法もあります。

 

2は、短大や高等専門学校などの卒業生も含め、大学に2年以上在学し62単位以上を修得している者が対象となります。

 

在学している大学に「司書資格取得課程」がない場合も、3年生以上で62単位以上を取得している学生が受講することができます。

 

また高卒の場合は、司書補講習を受講し、司書補として3年以上の勤務経験の後に司書講習を受講することができます。

 

今回は、2の司書講習についてみていきます。

 

「司書講習」はこんな人におすすめ

 

前述のとおり「司書講習」は、短大や高等専門学校などの卒業生も含め、大学に2年以上在学し62単位以上を修得している者が対象となります。

 

そのため

  1. 短大や高専の卒業資格を持っている人
  2. 大学在学中の3年生以上で62単位以上を取得している学生
  3. 高卒で司書補として3年以上の図書館勤務経験がある人

 

注意事項

司書資格の条件を満たす前に講習を修了した場合(大学卒業前に司書講習を修了した場合・司書補としての経験が3年に満たないうちに司書講習を修了した場合)については、司書資格の条件を満たした時点(大学卒業時・司書補としての経験が3年になること)で資格取得が可能になります。

 

では「司書講習」について、もう少し詳しくみていきましょう。

 

司書講習とは?

 

司書講習は、毎年7月~9月にかけて全国の各地方ごと1大学(関東は3大学)で実施され、図書館に関する専門科目について学習します。

 

10年ほど前には14ほどの実施大学がありましたが、近年7大学に減少しています。

 

また、北海道、中四国など実施されない地方もあります。

 

講習の実施大学や期間については3月下旬~4月上旬に文部科学省が、官報にて告示します。

 

2018年度は、7月2日に大阪の桃山学院大学が講習初日を迎えるのを筆頭に、全国7大学で司書講習がスタートしました。

 

 

開講する大学は以下の通りです。(2018年度)

 

東京都ほか関東

 

  • 明治大学(東京都千代田区)
  • 聖徳大学(千葉県松戸市)
  • 鶴見大学(神奈川県横浜市)

 

東北

 

  • 富士大学(岩手県花巻市)

 

東海

 

  • 愛知学院大学(愛知県日進市)

 

関西

 

  • 桃山学院大学(大阪府和泉市)

 

九州

 

  • 別府大学(大分県別府市)

 

▼詳細はこちら

 

司書講習の基本情報

 

司書講習の講義内容や費用、受講期間など、司書講習の基本情報を見ていきましょう。

 

司書講習の受講期間

 

司書講習の学習期間は最短で約2ヶ月です。

 

毎年7月から9月にかけて講習が行われます。

 

司書講習の講義内容

 

司書講習では、図書館に関する様々な分野を学習します。

 

たとえば「図書館概論」では、歴史的・社会的に図書館がどう存在するのかを考え、またインターネットや法律の面からも図書館を考察します。

 

「図書館サービス概論」では、利用者と直接関わる図書館サービスの意義、特質、方法について学習します。

 

「情報サービス概論」では、レファレンスサービスや情報検索サービスなど、図書館の利用者からの情報要求にいかにこたえるかなどを考えます。

 

その他、児童を対象とする各種サービスや運営などを総合的に学ぶ「児童サービス論」などがあります。

 

ほかには、大学により多少科目名は異なると思いますが、

生涯学習概論
図書館経営論
図書館資料論
専門資料論

などの講義から、

レファレンスサービス演習
情報検索演習

 

などの実技演習まで内容は多岐に渡ります。

 

司書講習の費用目安

 

司書講習を受講するための費用は、だいたい14万円プラス教科書代というのが一般的です。

 

これは、通信制大学で資格を取得するよりも割安ですが、開講する大学が全国に7校と少ないため、場合によっては交通費が割高になったり、宿泊代が必要となる場合もありますね。

 

また、2ヶ月間日中の仕事ができないことも考慮する必要があります。

 

司書講習は、一般教育訓練給付制度の対象となっている場合もあります。

 

受給資格を満たしていれば受講料の一部が支給されるので、ぜひ活用してください。

 



 

司書講習におすすめの大学は?

 

現実的なのは、自宅から最も近い大学です。

夏場の集中講義は体力を使うため、できるだけ通いやすい所を選ぶことをおすすめします。

 

とはいえ全国に7大学しかないため、いずれにしても遠いという人もいると思います。

また、関東在住の場合、明治大学、聖徳大学、鶴見大学のいずれもなんとか通える範囲かもしれません。

 

そういったことから、複数の大学に応募し、複数から合格通知を受け取るということもあります。

 

その場合は、出来るだけ内容の充実したものを学びたいですよね。

以下を参考にして選んでみてください。

 

  1. 教員の担当科目、氏名、所属、役職などあらかじめ公開されていること
  2. レファレンスサービスや児童サービスのように、知識よりも経験が重要な科目は現役司書が担当されている
  3. 現場=図書館の設備が充実している大学
  4. 専任教員が多い。

 

まとめ

 

司書講習の受講資格などまとめ

 

司書講習の受講資格
  1. 短大や高専の卒業資格を持っている人
  2. 大学在学中の3年生以上で62単位以上を取得している学生
  3. 高卒で司書補として3年以上の図書館勤務経験がある人

 

「司書講習」はこんな人におすすめ
  1. 図書館が好きで、様々な側面から図書館のあり方や司書の専門性について学びたい人
  2. 夏に2ヶ月間まとまった休みが取れる社会人など
  3. 在学している大学に司書課程がなく、別の分野を学んでいる大学生

 

この記事を書いたわたしは司書資格がない状態で学術図書館に勤務していましたが、10年前に明治大学で司書講習を受講し司書資格を取得しました。

 

どんな仕事でも、本当に大切なことは現場で学ぶものだと思いますが、それでも司書という職業は知識も不可欠で、本当に奥深い「専門職」なのだと、司書講習を通じて改めて誇りと責任が芽生えました。

 

また、図書館のヘビーユーザーだったにも関わらず、図書館がこんなに”使える”ということを利用者の立場としても司書講習を通じてはじめて知りました。

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